そもそもエアコンクリーニングって何?なぜ必要?
エアコンは室内の空気を吸い込み、内部で温度を調整して吐き出すという仕組みです。そのため、部屋の中のホコリや生活臭、ペットの毛などを一緒に吸い込んでしまいます。なぜ、定期的なクリーニングが必要不可欠なのでしょうか。
エアコンを放置しておくと内部がカビだらけに
エアコンの内部が汚れる最大の原因は「カビ」です。なぜエアコン内部でカビが繁殖しやすいのでしょうか。それには明確な理由があります。
- 湿度:冷房運転時、エアコン内部の熱交換器は急激に冷やされ、空気中の水分が結露します。この水分により、内部は常に高湿度の状態になります。
- 栄養:エアコンが吸い込んだホコリ、ダニの死骸、人の皮脂などは、カビにとって格好の栄養源となります。
- 温度:カビが繁殖しやすい20~30℃の温度が、エアコン内部では保たれやすいのです。
「湿度・栄養・温度」というカビ繁殖の三大条件が完璧に揃っているエアコン内部は、まさにカビが繁殖するためには最高の環境になってしまっています。送風口から見える黒い点々は氷山の一角にすぎず、見えない内部の送風ファンや熱交換器は、想像以上にカビや汚れで真っ黒になっているケースがほとんどです。
エアコンクリーニングせずに使うとカビを吸い込むことに
汚れたエアコンを使い続けることは、部屋中にカビの胞子を撒き散らしているのと同じです。私たちは、エアコンが作り出す快適な風と同時に、目に見えない無数のカビやハウスダストを吸い込んでいることになります。
これらのカビや汚染物質は、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、夏型過敏性肺炎といった様々な健康被害を引き起こす原因となり得ます。特に、免疫力の低い小さなお子様やお年寄り、アレルギー体質の方がいるご家庭では、エアコンの内部環境が健康を大きく左右する可能性があるため、細心の注意が必要です。
エアコンクリーニングは自分でもできる?
では、専門業者に頼らず、自分でエアコンクリーニングを行うことは可能なのでしょうか。結論から言うと、安全かつ効果的にできる範囲は非常に限定されています。
自分でできるエアコンクリーニングは「フィルター掃除」のみ
一般の方がご自身で掃除してよいのは、基本的に「フィルター」のみです。
エアコンのフィルターは、室内のホコリが内部に入るのを防ぐための重要なパーツです。ここが目詰まりすると、空気の吸い込み効率が著しく低下し、冷暖房の効きが悪くなるだけでなく、電気代が余計にかかる原因にもなります。
エアコンのフィルター掃除は、毎月1回行うのが理想です。
【自分でできるエアコンフィルター掃除の手順】
- 電源をオフにする
必ずエアコンの運転を停止し、安全のために電源プラグをコンセントから抜いてください。 - フロントパネルを開ける
エアコン本体の前面にあるカバーを開け、フィルターを取り外します。 - ホコリを吸い取る
フィルターの表面(ホコリが付いている側)から、掃除機でゆっくりとホコリを吸い取ります。 - 水洗いする
汚れがひどい場合は、裏側からシャワーなどで優しく水洗いします。これにより、目詰まりしたホコリが効率的に押し出されます。 - 完全に乾かす
タオルで水気を拭き取った後、直射日光を避け、風通しの良い日陰で完全に乾かします。生乾きは新たなカビの原因になるため、しっかり乾燥させることが重要です。 - 元に戻す
フィルターをエアコン本体に正しく取り付け、フロントパネルを閉めて完了です。
このフィルター掃除を月に1回行うだけでも、エアコンの性能維持と電気代節約に繋がります。
エアコン内部の掃除は素人が行うと感電や故障のリスクが非常に高い
フィルターより奥、つまり送風ファンや熱交換器(アルミフィン)の掃除は、絶対に自分で行わないでください。それは例えば冷蔵庫をバラして掃除するようなもので、専門知識が必要になります。
素人が内部を掃除しようとすると、主に2つの重大なリスクが伴います。
- 感電のリスク
エアコンは複雑な電気配線が張り巡らされた電化製品です。洗浄液や水が電装部品にかかってしまうと、ショートして故障するだけでなく、感電事故に繋がる恐れがあり非常に危険です。 - 故障のリスク
熱交換器のアルミフィンは非常に薄く、少しの力で曲がってしまいます。また、分解したパーツを元通りに組み立てられなくなったり、内部のセンサーを破損させたりするケースも後を絶ちません。
電気工事の知識がない人が、エアコン内部の掃除を自分で行うことは、上記のようなリスクからも絶対におすすめできません。
【重要】市販のエアコン洗浄スプレーは絶対NG!
「フィルター掃除だけじゃ不十分。でも業者に頼むのは高い…」
そんな時に魅力的に見えるのが、ドラッグストアやホームセンターで手軽に購入できる「エアコン洗浄スプレー」です。
しかし、エアコンの洗浄スプレーは、絶対に使用しないことをおすすめします。
エアコンクリーニングにおいて「エアコン洗浄スプレー」の使用が絶対NGの利用は、以下のとおりです。
洗浄スプレーのNG理由①:汚れを洗い流せずエアコン内部に溜まる
市販のスプレーの最大の問題点は、汚れを完全に洗い流すだけの「洗浄力」と「水量」が圧倒的に不足していることです。
プロが使用する高圧洗浄機は、大量の水と高い水圧で、熱交換器の奥に詰まった汚れをドレンホース(外部へ水を排出する管)へと一気に押し流します。
一方、市販のスプレーは噴射圧が弱く、水量もごくわずかです。そのため、表面の汚れを中途半端に溶かすだけで、洗い流すことができません。結果として、溶けた汚れや洗剤成分は、エアコン内部にただ溜まっていくことになります。
行き場を失った汚れは、エアコン内部の奥深くでヘドロのように蓄積されてしまいます。
洗浄スプレーのNG理由②:溜まった汚れがカビの栄養源に
内部に溜まったヘドロ状の汚れは、新たな悲劇を生み出します。
中途半端に残った洗剤成分と水分、そして溶けた汚れが混ざり合ったものは、カビにとって最高のごちそうになってしまうのです。
良かれと思って行ったスプレー洗浄が、逆にカビの繁殖を促進させる原因となり、以前よりもひどい悪臭やアレルギー物質の飛散に繋がる可能性があります。
スプレー直後は、配合された消臭成分や除菌成分によって一時的に臭いが消えたように感じられるかもしれません。しかし、それは問題を解決したのではなく、ただ臭いに蓋をしただけです。その状態は香水で臭いをごまかしているようなもので、根本的な解決にはほど遠いのです。
内部のカビを根本解決するなら、エアコン「完全分解洗浄」
では、自分で掃除できないエアコン内部のカビや汚れを根本から解決するには、どうすれば良いのでしょうか。
その答えは、プロによるエアコン「完全分解洗浄」です。
完全分解洗浄とは、エアコンを壁から取り外し、パーツ単位まで完全に分解して、高圧洗浄機で徹底的に洗い上げるクリーニング方法のことを指します。完全分解洗浄を行うことにより、スプレーや通常のクリーニングでは決して届かなかった内部の隅々まで洗浄でき、新品同様の清潔さを取り戻すことが可能です。
エアコンの完全分解洗浄について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
>>エアコンの完全分解洗浄は必要?通常クリーニングとの違いやメリット・料金
エアコンクリーニングはプロに依頼しよう!
ここまで解説してきた通り、自分でエアコンクリーニングを行おうと思った場合、専門知識のない一般の人が可能なのは「フィルター掃除」までです。エアコン内部の掃除に関しては、家電や電気工事の知識が乏しいとリスクや危険が伴いますので、必ずプロに相談するようにしましょう。
また、市販のエアコン洗浄スプレーを使用すると、スプレーでエアコンの表面的な汚れは溶かせるものの、流すことができないためエアコン内部に溜まり、カビなどの温床になってしまいます。
エアコンを根本的にキレイにしたい場合は、エアコンの「完全分解洗浄」が最もおすすめです。
熊本のエアコンクリーニングならキューケンシステムにお任せ
熊本県で本当に効果のあるエアコンクリーニングをお探しなら、「電気工事のキューケン」にぜひ一度ご相談ください。
私たちキューケンシステムの最大の強みは、「電気工事有資格者」が在籍する電気のプロフェッショナル集団であるという点です。
エアコンの複雑な電気系統の構造を熟知しているため、洗浄による故障リスクを最小限に抑え、安全で確実な作業をお約束します。
またキューケンシステムでは、熊本では数少ないエアコンの「完全分解洗浄」も行っています。エアコンを根本的にキレイにして、健康的に夏を乗り越えたい方は、ぜひ「電気工事のキューケン」までお問い合わせください。