今年に入り電気料金の明細を見て、「えっ、何かの間違いでは?」「もしかして漏電している?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。
この記事では、電気料金が高騰している理由や原因を掘り下げながら、家庭で出来る節電対策などを解説します。
電気料金高騰の推移
コロナ禍以降の円安や半導体不足など世界的な原材料価格の高騰が続き、私たちの暮らしに影響を与え始めています。
なかでも電気料金の値上がりは、漏電を疑いたくなるような状況です。ここで、一般家庭向けの低圧(従量電灯)の電気料金がどれくらい上がっているのか、全国平均の推移を見てみましょう。
低圧(従量電灯)の電気料金の推移(全国平均)
- 2021年1月:19.46円/Kwh
- 2021年2月:19.43円/Kwh
- 2021年3月:19.61円/Kwh
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- 2022年1月:23.00円/Kwh
- 2022年2月:23.90円/Kwh
- 2022年3月:24.59円/Kwh
- 2022年4月:24.92円/Kwh
- 2022年5月:25.50円/Kwh
- 2022年6月:26.25円/Kwh
- 2022年7月:27.13円/Kwh
- 2022年8月:27.93円/Kwh
- 2022年9月:28.59円/Kwh
- 2022年10月:29.25円/Kwh
- 2022年11月:29.77円/Kwh
- 2022年12月:31.24円/Kwh
出典:法人・家庭の電気料金の平均単価の推移(特高・高圧・低圧別)|新電力ネット
私たちが普段使用する低圧の電気料金は、2021年のお正月明け頃から値上がりが続き、この2年で実に1.6倍に跳ね上がっています。
1カ月限定の値上がりであれば何とかしのげるものですが、このまま電気代の高騰が半年、1年……と続くとなると、家計をさらにひっ迫してしまいます。
この数字は、契約電力会社によっても異なるため、なかには倍増、それ以上という家庭もあるかもしれません。
電気料金が高騰している理由・原因
実際、私たちのお客様の中にも「電気代が昨年の2倍になっている」「もしかしたら漏電しているのではないか」と、お問い合わせをいただくことがありました。
もちろん、漏電しているというケースはほとんどありませんが、この先の家計費に大きく響く電気代をどうにかしたいと考えるお客様が多いことを実感しています。
そこで、ここ数年の電気料金高騰がなぜ続いているのか、その原因を解説します。
燃料調整額の高騰
まず原因の一つは、燃料費高騰による燃料費調整費の値上げが考えられます。
特に2020年から2022年までは、石油と天然ガスは約5倍、石炭に関しては約8倍に値上がりしています。
脱炭素の促進による化石燃料への投資撤退や急激な円安、そして2022年以降はロシアによるウクライナ侵攻なども、燃料費高騰に拍車を掛けていると言えるでしょう。
電気代には、原油価格や天然ガス価格などの平均燃料価格をもとに算出される燃料費調整額が加算されるため、このような社会情勢が電気代にも色濃く反映されてしまうのです。
再エネ賦課金の値上げ
私たちが支払う毎月の電気料金には、先ほどお話した燃料費調整額だけでなく、再生可能エネルギー発電促進賦課金も含まれているのをご存じでしょうか。
これは、電力会社が再生エネルギーを買い取った費用の一部を、電力受給者が負担するものです。原則として全国一律で、電気の使用量に応じた賦課金を支払っています。
再エネ賦課金単価の推移
- 2021年5月~2022年4月:3.36円/Kwh
- 2022年5月~2023年4月:3.45円/Kwh
- 2023年5月~2024年4月:1.40円/Kwh
今年度は若干の減額が決定していますが、この再エネ賦課金も、少なからず電気代高騰の一因となっていると考えられます。
電力供給力の不足
さらに国内では、東日本大震災による福島第一原子力発電所の原子炉が停止し、電力供給量が大幅に不足していることも要因の一つと考えられます。
また2000年から始まった電力自由化により、電気代の価格競争が厳しくなり、大手電力会社が老朽化の進んだ火力発電所や発電効率の悪い発電所を廃止するなどしたため、電力の供給量がさらに減少しました。
そうすると電力会社は、天然ガスや石炭などの化石燃料で補うしかありません。必要な燃料の高騰は、私たちが使う電気料金に反映されてしまうのです。
家庭で出来る電気料金高騰の対策
では、電気料金高騰に応じて家庭で出来る対策はないのでしょうか。
今日からすぐに取り組める、賢い対策をいくつかご紹介します。
電気料金プランの見直し
まずは、月々どれくらの電気を使っているのか、使用電力量をチェックしてみましょう。
例えば九州電力の時間帯別電灯の料金プランの契約をしている場合は、それぞれの家庭で利用頻度の高い時間帯などを確認し、なるべく電気料金が高い時間帯の利用を避け、料金の安い夜間電力を上手に利用することから始めてみてはいかがでしょうか。
また、電気料金は使う電力数(アンペア)に応じて基本料金が決められています。
たとえば、結婚当初は夫婦2人暮らしで、子どもが生まれたので契約アンペア数を上げたけれど、子どもたちが巣立った今もそのままの契約になっている家庭も少なくありません。
ライフスタイルの変化に応じて必要な電力は異なるため、居住人数に応じた契約の見直しをすることが、電気代の節約につながります。
世帯人数別:契約アンペア数の目安
- 1人暮らし:30A
- 2人暮らし:40A
- ファミリー世帯:50A以上
上記を参考に、今すぐできる節約術として、現在の契約アンペア数が適正かどうか電気料金のプランを見直してみることをオススメいたします。
なお、現在の契約アンペア数は、電気代請求書(電気料金明細書)を見るか、契約している電力会社のホームページ等を見て確認することができます。
冷暖房家電(エアコンやエコキュート)を最新の型に買い替える
また、結婚や引っ越しをする際に揃えた電化製品を、何十年もそのまま使い続けているという方は、エアコンやエコキュートを最新の型に買い替えるのも賢い節電対策と言えます。
例えば、パナソニックの2005年製(CS-X405A2)と2023年製(CS-X403D2)のエアコンを比較してみると、期間消費電力は391Kwhの削減になります。
参考:冷暖房タイプ ルームエアコン CS-X405A2 | Panasonic
参考:インバーター冷暖房除湿タイプ ルームエアコン CS-X403D2 | Panasonic
391Kwhの削減というのは、電気代に換算すると、約10,510円の削減となります。
※九州電力「従量電灯Bプラン(300Kwh超過分)」の場合
エアコンやエコキュートなどの電化製品は、10年~20年以上使う方や、壊れるまで使うという方も多いと思います。しかし、5年おきくらいに省エネ性能に優れた最新エアコンに買い替えることで、消費電力を抑えられるので、電気料金の削減につなげることができます。
電気料金の高騰には冷暖房家電の買い替えで対策しよう!
この記事では、電気料金高騰の原因と、家庭でできる節電対策について解説してきました。
日頃の生活の中で極力、電力を使わない努力や工夫をしても、電気料金を削減できる範囲は限られてしまいます。
しかし、省エネ性能に優れた最新の冷暖房家電(エアコンやエコキュート)に買い替えるだけで、消費する電力を抑えられるので、節電対策につなげることができます。初期費用は必要ですが、今後も電気料金の高騰が続くことを考えれば、長期的には経済的にプラスになると考えられます。
熊本県の電気工事会社キューケンシステムでは、節電効果の高い最新エアコンやエコキュートの新規設置・交換工事を請け負っております。
以下は、キューケンシステムが行った場合の、エアコン・エコキュート設置工事費用の目安です。
エアコン工事費用の目安
- エアコン交換:16,500円~
- エアコンの新規取付:16,500円~
エアコンの工事費用について詳しくは、以下のページをご覧ください。
>>料金のご案内(エアコン工事) | 株式会社キューケンシステム
エコキュート工事費用の目安
- エコキュートの新規取付:330,000円~(商品代含む)
エコキュートの工事費用について詳しくは、以下のページをご覧ください。
>>料金のご案内(エコキュート工事) | 株式会社キューケンシステム
電気料金高騰の対策としてエアコンやエコキュートなど冷暖房設備の買い替えを検討している方は、「電気工事のキューケン」までお気軽にお問合せください。ホームページからの無料お見積りのご相談も、24時間承っております。